2010年2月7日日曜日
武蔵野
まったく、またたく間に時は流れていく。こないだ年が明けたと思ったのに、もう二月になってしまった。『謹訳源氏物語』の成就に向かって、日々斎戒沐浴、文字通り謹んで源氏に向かい合って過している。なにはともあれ、健康を保持するために、毎日十キロの強歩行を欠かさないのだが、そのおかげで、小金井中を歩き回っていろいろと発見がある。この写真は一見すると鬱蒼たる原生林のように見えるが、実は都立小金井公園の中に保存されている武蔵野の雑木林である。私が子供のころは(武蔵野育ちなので)いたるところ、こんな林が残っていて、この今はフェンスで囲まれて立ち入り禁止になってる雑木林も、当時は自由に遊び回ることができた。この厚く積もった落葉の音や匂いは、いまも懐かしく思い出される。小金井は、あまりぱっとしない町だが、ただこういう風景を目にする時、ああ良い町に住んでいるなあ、と嬉しくなる。