2020年12月18日金曜日

ヒゲを剃る


 ここ数日、尿管結石の除去手術のため、入院しておりました。これは、全身麻酔下で、尿道から内視鏡を入れて、レーザーで結石を破砕するという手術で、いまの結石治療の標準となっている術式です。幸いに、手術はうまくいって無事石は取り除かれましたが、その手術に際しては、酸素吸入などの管理の都合上、どうしてもヒゲを剃って下さいと頼まれ、泣く泣く三十年ぶりにヒゲを落としました。いやなに、また立てますがね。

どうもヒゲを落とすと、すこし若く見えるのは良いとして、息子と良くにているとか、孫の次男坊エイサとそっくりだとか、いろいろに評判されております。かつて35歳でイギリスに渡ったときには、ヒゲは落としていましたが、するとボストン夫人に、「あなたは19歳くらいに見えるわね」と言われたものでした。イギリス男の三十五歳はもっとずっとオッサンくさいもので、よほど若くみられたものです。

めずらしいツラつきなので、ここもと写真に撮ってお目にかけること然り。


2020年12月2日水曜日

カードを作った


 

 私は手紙を書くときに、いつも手書きではなくてコンピュータで印字したものを差し出すのだが、それはひとつには私の字は読みにくいと多くの人に言われる関係で、まずはきちんと読めることが大切だと思うからである。書くということについては、それが手書きであろうと、コンピュータ印字であろうと、心を込めて書くという一点では、少しのかわりもない。ただし、手紙には、かならず自筆のペン書きのサインを入れることは勿論である。そうして、ただの印字便せんだけではなくて、かならずその便せんを四つに折って、自作のカードに挟んでお出しすることにしている。そのカードは、すべて私が自分で描いた絵をあしらったもので、何種類かを用意してあり、用途や季節に応じて適切なものを選んで使う。この度、また新しいカードを作成したので、ここもとお目にかける。これはイギリスの地方都市でみかけたチューダー様式の建築で、ハーフティンバーというスタイルのもの。おそらく16世紀くらいの古い建築だと思うけれど、イギリスでは別に珍しくはない。それをペン画に描いたものを、スキャンしてデータ化し、自分でこういうふうにデザインしてカードに作るのである。これまたなかなか楽しい手仕事である。