2017年6月6日火曜日
女子高組とワイワイ
だいぶ御無沙汰をしてしまい、恐縮の極みであります。
さて、今は『謹訳源氏物語』を文庫化するに当って、もう一度始めから全部読み直しつつ、超一流の敏腕校閲者にも依頼をして、徹底的に誤脱などを正し、こんどこそは決定版のテキストを作ろうと、目下一生懸命というところである。そんなことで、とくにアップすべきこともなかったため、写真日記もそのままになっていたのであった。
さるところ、きのうは、かつて慶應義塾女子高校で教鞭を執っていた頃・・・それは私が25歳から31歳までの六年間であったから、茫々たる往時であるが・・・その時分に、その生徒であったOGたちが集まって、四十年ぶりの食事会を催してくれた。みなひとかどの活躍をしている彼女たちだが、集まってワイワイ言っていると、心はただちに女子高生であった頃に戻って、まことに天真爛漫、愉快な一時となった。
この場所は、新宿高校の直ぐ近くにある、農園ビストロ「マスマス」という、ちょっと隠れ家的な一軒家・・・新宿のど真ん中に、こんな一軒家があること自体が奇跡のような・・・で、その三階個室を借り切っての楽しい美味しい会食であった(このビストロは以前にも同じような会合に使ったことがある)。私はだいたいが宴会というものは大嫌いで、男たちが喜ぶ飲み屋での宴会などは、決して行かないのだが、こういうふうに女性たちの会では、私が飲まないこともあってか、お酒はまあ二の次三の次で、和気靄々としたお喋りで時が過ぎるので、ちっともいやな思いをしない。酔余の狼藉などということも、したがって一切ない。男の酔っ払いの無意味な饒舌に付き合わされるほど時間の無駄にして不愉快なことはないのだが・・・。しかも、この店は完全禁煙につき、タバコの毒ガスを吸わされる気遣いもない。じつに気分爽快なる集まりであった。
教師をやっていると、こういうことが折々にあって、それがなによりの楽しみでもある。いわゆる教師冥利に尽きるというのであろうか。