北山先生・林・井谷先生
左から、居福君・駒田君・林・二宮先生
11月29日午後七時から、紀尾井町サロンホールでの演奏会、『歌で旅する』を無事打ち上げた。今回のプログラムは、次のとおり。
PROGRAMME
第一部 旅は道連れ(デュエット)
遠くへ行きたい (永六輔作詩 中村八大作曲)
みかんの花咲く丘 (加藤省吾作詩 海沼實作曲 堀江貞一編曲)
仰げば尊し (T.H.ブロスナン原詩、HND作曲 文部省唱歌 深見麻悠子編曲)
琵琶湖周航の歌 (小口太郎作詩 吉田千秋作曲 青島広志編曲)
旅愁 (犬童球溪作詩 オードウェイ作曲 深見麻悠子編曲)
故郷を離るる歌 (吉丸一昌訳詩 ドイツ民謡)
高原列車はゆく (丘灯至夫作詩 古関裕而作曲)
---- 休憩 ----
第二部 組歌曲『旅のソネット』 全七曲(新作初演)
林 望
作詩 二宮玲子 作曲
駒田敏章(バリトン独唱) 居福健太郎(ピアノ)
1,旅立とう
2,ひとつの時代
3,行き止まる
4,げんげ田の道を
5,花火
6,和尚さん
7,八甲田
---- 休憩 ----
第三部 歌のひとり旅(独唱)
折ればよかった(近藤朔風作詩 ブラームス作曲) 北山
Whither must I wander?(『旅の歌』より、R.L.スティーヴンソン作詩 R.ヴォーン=ウイリアムズ作曲) 林
歌の翼に(ハイネ作詩 林望訳詩 メンデルスゾーン作曲) 北山
翼(武満徹作詩・作曲 ヘニング・ブラウエル編曲) 林
以上のほかに、アンコールとして『朧月夜』(上田真樹編曲)『憧れのハワイ航路』の二曲を演奏、予定通りの時間を以て、盛り上がりのうちに無事終演となった。今回もこの気候の不順ななか、満席のご来聴を得て、深く感謝申し上げある。
今回、喘息と闘いながらの歌であったが、それだけに、また思いも一入のところがある。
写真の上は、デュオ・ドットラーレ。伴奏者は、井谷佳代さん。みんな忙しいなかを、なんとか日程をやりくりしての遠距離恋愛ならぬ遠距離デュオの練習は、ほんとうに大変ではあるが、しかし、その一回一回が楽しく充実した時間であった。人生の幸福を感じさせてくれる音楽との出会いに、まずは感謝である。
下の写真は、左から、ピアノ居福健太郎君、バリトン駒田敏章君、そして、私の右隣が作曲の二宮玲子先生。こちらは新作の組歌曲『旅のソネット』の初演者組である。駒田君の圧倒的な歌声に場内は喝采の嵐であった。良い作品が出来た。あとはこれをなんとかして多くの歌い手に歌ってもらって、クラシック歌曲界のスタンダードに育てたい、そのためにはなんとかして楽譜を出版しなくてはと熱烈に思っているところである。
この演奏会には日経電子版のクルーが収録取材に見えて、その記事を池上輝彦さんが上手にまとめてアップしてくださった。その動画は、
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO24886390Q7A221C1000000
こちらで閲覧できるので、ぜひご一瞥ください。
次のドットラーレの演奏会予定は、来年五月、金沢の九谷焼美術館において開催することになっている。