2021年10月22日金曜日

香茸飯


  

 じゃーん!
 先にお目にかけた、信濃大町産の名物香茸。その後、遅滞なく天日干しにし、それを水で戻してよく洗い、いしづき近くの泥などが残っているところをきれいに処理してから、細く切って、椎茸・筍といっしょにご飯に炊き込みました。
 上の写真のご飯の上にのっている真っ黒な物体が、即ち香茸の出来上がった姿であります。こんな風に処理して、ご飯に炊いても、持ち前の芳香は充分に香り立って、こりこりっとした食感も好もしく、おいしくいただきました。
 ちゃんと下処理を施したせいか、まったくアクのようなものは感じられず、ただ美味しい香ばしいキノコちゃん、という感じでありました。
 香茸の干したのは、まだ多少残っているので、つぎはなにかと炊き合わせにでもしてみるかと思っているのですが、問題は、戻し汁も真っ黒になるほど、黒い色素が多いことで、炊き合わせるものを考えないと、色が汚くなってしまうという、そこを思案中。まあ、牛肉などはよろしいかもしれぬなあ。
 下の写真は、香茸飯を容器に入れて冷したところでありますが、香茸の香りは、この冷えたやつをたべるとよりかぐわしく香り立つ。写真を拡大してご覧いただきたいのですが、黒くてヨレヨレとしているのが香茸、白っぽくて節のついてるのが布袋竹、香茸の圧倒的な存在感に押されてすっかり目立たなくなっているが、よくみると椎茸の笠もみえる。これは大分の冬菇の名品を戻したもので、これも香り高いものではありますが、すっかり香茸の陰にかくれてしまった。それから、布袋竹とちょっと様子のちがう白い棒ッ切れのようなものが見えますが、これは冬菇の軸を縦に細く割いたもので、笠よりもより強い味と香りを持っています。ただしいしづきは固くていけないので、そこだけは切ってあります。