2023年11月12日日曜日

山梨県立文学館


 昨日11月11日は、甲府の山梨県立文学館の依頼で講演をしてきた。
 ちょうど、現在、同館では、「それぞれの源氏物語」というテーマの展示をしていて、古今の註釈から、近現代の現代語訳まで、さまざまの源氏物語受容の形を、興味深い説明と、ゆたかな実物展示で見せてくれる。
 その展示会のイベントの一つとして、私は『源氏物語その面白さの秘密』という題目でさまざまの角度から源氏の面白さを論じてきた。熱心な聴衆に励まされて、予定を少しくオーバーして熱弁を振るってきたというわけである。
 県立文学館は、以前田中冬二展のときにも、田中冬二の詩について講演したことがあって、今回が二回目である。
 前の日は雨で、なんの景色も見えなかったが、当日はごらんのように雲が低くたれこめているなかにも、遠景に南アルプスの駒ヶ岳などを遠望することができて、なかなかよい風景であった。甲府は、また、2013年に、『MABOROSI』と題した源氏物語オペラを、同地コラニー文化ホールの委嘱で制作初演したことがあって(私は台本を書き、二宮玲子さんが作曲した)、その時も前講座として源氏についての講演をしたことがある。
 甲府の夏はものすごく暑いので閉口だが、今はもう初冬とあって、寒くなっていた。