2011年9月27日火曜日

嗚呼、秋!

 長く暑い夏がゆき、驚くような野分(のわき)が襲ってきて、日本中が水浸しになり、暴風に吹かれたが、さて、その後には、これぞ日本の秋、と詠(なが)めたいような、美しく快い日々がやってきた。
 これで原発から出る放射能がなかったら、どんなに気分は爽快だろうかと思うけれど、無責任な政府や官僚、金の亡者のような電力会社、そして志を喪った似非科学者たち、さらに、何も考えようとしない拝金老耄経営者たち、こんな善い秋の日に、それを無条件で楽しめなくしてしまったのは、誰か。この晴天のもと、のびのびと校庭の運動会を楽しめない子供たちに、ほんとうに申し訳ないと思わないか。
 それでも、秋の空は美しい。
 源氏物語を読んでいると、千年前も秋の空は美しかったことがわかる。
 ならば、千年後も、この美しい秋空を子々孫々に残さなくては、御先祖さまに申し訳がたたぬ。どうか、一日も早く、政治家たちが迷妄から覚めて、一致協力して原発をなくした立国をめざして欲しいと切実に思うのだ。
 首都高速を珍しく走った。そうしたら、こんな絵のような雲が、空を彩っていた。まるでルネ・マグリットの絵のような、不思議な空の景色。思わず、運転しながらパチリと一枚撮った。