2016年11月21日月曜日
金沢のコンサート
錦秋もそろそろ終わりになり、山々はすっかり冬化粧になりました。
さるなか、昨日十一月二十日は、シェア金沢という福祉施設内のライブハウスMOCKにて、北山吉明先生とのデュエット「Duo Dottorale」のコンサートをやってきました。今回は『母の教へ給ひし歌』というテーマで、懐かしい叙情歌や昔流行ったドイツリートの名曲、あるいは子守歌などを北山ドクターと二人で14曲ほど熱唱してきました。この演奏会は、歌が大好きな北山ドクターの御母堂のために、私どもが懐かしい歌を歌って愉しんでいただく、という企画で、ご高齢の御母堂も来られて最前列で聴いておられました。私の母はすでに亡くなりましたが、母も歌が大好きであったので、きっときのうはどこかに来ていたように思います。プログラムは、
里の秋
蛙の笛
野菊
みかんの花さく丘
故郷を離るる歌 *
浜辺の歌
仰げば尊し
琵琶湖周航の歌
鱒 ◎
歌の翼に *
アイルランドの子守歌(英語) ◎
モーツァルトの子守歌
そして、アンコールに
朧月夜
憧れのハワイ航路
の二曲。*は北山ドクター独唱、◎は私の独唱。あとはすべてデュエットでした。
なかでも、『仰げば尊し』は、新進気鋭の作曲家深見麻悠子君に嘱して私どものために新編曲してもらった男声デュエット版の初演となりました。美しい編曲で、この曲では、涙が出たという人もあったそうです。また、「鱒」「歌の翼に」の二曲は、私の訳詩の日本語版で。この訳詩版は、音楽之友社の高校音楽教科書のために私が作った訳詩で、今も高校の音楽で歌われています。いずれも原詩に忠実に、分かりやすい現代語の訳詩となっています。また「野菊」「朧月夜」は我が敬愛する作曲家上田真樹君の編曲男声二重唱譜により、「琵琶湖周航の歌」は青島広志編曲版によって歌いました。企画と司会(解説)は私が担当し、ピアノ伴奏は五味こずえ君でありました。
コンサート終了後は直ちに帰途につき、7時間半、夜の信濃路を運転して駆け戻ってきました。良い一日でした。