2019年3月7日木曜日
梅花馥郁たり
庭の白梅が満開となった。
この梅は、かつて小金井市の貫井南町というところに住んでいたころ、その庭でかわいがっていた白加賀という梅で、植木屋が、二の足を踏むところを、なんとか頼み倒してこの家の庭に連れてきたものである。
それからは、日当たりが余り良くないせいか、たいして実は生らないが、何年かに一度はバケツいっぱいくらいの大きな実がなる。
その実は、種を去って甘酸っぱいジャムに煮る。
梅はもう一本あって、そちらは豊後梅という薄紅の花の咲く種類であるが、これとてもう樹齢四十年近いことになった。こちらも大きな実が生る。
この白梅は、とても香りがよく、二階の部屋の窓をあけると、馥郁と香るのであるが、あいにくと、この季節は花粉がひどいので窓を開けておくことができぬ。しょうがないから、ときどきベランダに出て、その香を楽しむのである。
小金井の里は、いま、どこもここも梅の花盛りである。