2010年9月29日水曜日
柳ケ浦と唐揚げ
24日には、博多の初村第一倉庫株式会社創立五十周年記念講演会という催しで、講演をしてきた。この会社の社長の初村純一君は、かつて慶応義塾大学の一年生のときに、同じクラスで仲よくなり、のんびりと遊び回った友だちであったが、卒業後はすっかり没交渉であったところ、ふと福岡でこの会社の倉庫の建物を目睹して想い出し、それからまた友情を復活したというわけであった。人の縁というものは面白い。そして翌日25日は、恒例、苅田町町づくりカレッジの特別講演で源氏の話をしてきた。このカレッジの名誉学長を拝命してもう五年ほどになるだろうか。今年はぎっしり満員の盛況で、楽しい一時であった。そのあと、豊前方面を探索にでかけ、能の清経ゆかりの宇佐八幡と柳ケ浦を巡遊して戻ってきた。とちゅう中津名物鶏の唐揚げというので、写真の上は、それを路傍の唐揚げ店で買い食いして舌鼓を打っているところ。写真の下は、くだんの柳ケ浦である。おそらく、清経の時代の柳ケ浦は、現在かなり内陸になってしまっているかと想像され、海岸からすこし入った橋のたもとに謡蹟の石碑が建っていた。現在の柳ケ浦は広大な干潟を形成していて、折からの引き潮に、鷺やカモメなどの鳥たちがのんびりと餌をついばんでいた。