2011年4月15日金曜日

国立天文台の花


 ちょうど、小金井から中央高速調布インターへ行く途中に、旧国立天文台がある。今は独立法人になっているのだが、昔は、東大の研究所の一部であったという。その天文台の渡部潤一先生からお誘いいただいて、生まれて初めてこの天文台に足を踏み入れた。かねてから、美しい里山風のたたずまいを眺めては、どんなふうになってるのか、一度中を見てみたいと思っていたので、お花見を兼ねて見物に行ったのである。入ってみると、想像していたよりずっと広くて木々が素晴らしい樹形を形作り、盛大に竹やぶなどもあって、東京のなかにこれだけ豊かな自然があるのは珍しいと感心した。その広大な敷地のなかに、戦前からずっと続くさまざまな天体観測施設が散在し、不思議に歴史的な景観を見せている。
 折しも数多くの桜の古木が満開で、天気は良し、まことに絶好の花見となった。職員の方々、渡部夫妻もご一緒に、しばし花のもとの風流を楽しんできた。写真上の左が渡部先生、下は、敷地内に復元移築されている昔の一号官舎の庭に設置された小型天体望遠鏡で遙かに遙かに遠くの雑木林をのぞいてみた景色。これほど近々と若葉が見える。よい春の行楽であった。