2017年8月3日木曜日

ドットラーレ豊橋公演



 昨日、八月二日は、豊橋の西村能舞台を会場として、また北山ドクターと二人、デュオ・ドットラーレの豊橋公演をやってきた。
 今回は、ピアノ伴奏を井谷佳代先生にお願いして初めての機会であったが、先生の温雅で流麗なピアノに乗せて、大いに歌ってきたところである。
 ただ、北山ドクターは、いつもながらの朗々たる美声で大向こうを唸らせていたものの、私自身は、二週間ほど前から突然に気管支喘息のような症状に襲われて、練習もままならず、ただひたすら本番の時に声が出るようにと必死の養生を続けていたのであった。まあなんとかそれでも途中で落ちてしまうことなく、所定の曲数をすべて歌い終えたというところである。思うように声が出なかったのは遺憾の極みではあるが、なにぶんとも生身の体が楽器ゆえ、こういうことは避け難いところがある。そんななかでも、最善を尽して歌ってきたつもりではある。
 今回も『母の教へ給ひし歌』という題名で、昨冬に金沢で演奏したプログラムに準拠して歌ったが、一部曲目を変更した。
 会場の西村能舞台というのは、豊橋駅からほどちかい住宅地にあって、北山ドクターの従姉さんに当る方がオーナーの個人邸宅内の能舞台で、いまは能舞台としては使用せず、舞台の中央にグランドピアノが鎮座して西洋音楽のための小ホールとして使われている由。ご縁を以て演奏させていただけたのは、まことに楽しい、よい経験であった。