9月の9日から16日間ほど、数年ぶりに外国へ行ってきた。
今回は、スカンジナビア・ニッポン・ササカワ財団の理事会というのがその用務で、私はどういうわけかその財団の理事(もとより無給の奉仕ながら)なので、年に一度の理事会に出席するため、はるばるとフィンランドまで行ってきたのである。この財団はニッポン財団の分家のような組織だが、フィンランド、デンマーク、スウェーデン、ノルウエイ、アイスランドの五カ国で構成され、毎年持ち回りで理事会を開く。今年はフィンランドが当番国で、その北部リゾート地、クウサモというところで理事会が開かれた。まあその理事会のことはここに書くまでもないが、このクウサモというところは、ほんとうに森と湖以外なにもないというべき美しいところで、その風景を満喫してきた。
このあたりでは、トナカイを食用に飼っているので、そのトナカイのタルタルステーキやら、スープやらの珍味のご馳走にあずかった。これは掛け値なく美味しいものである。上の写真は、当番理事のヴィヒコさんご夫妻の別荘敷地内にある船着き場で、その広大な敷地と見事なログハウス、ほんとうの豊かさとは何かを考えさられた。
理事会を終えてから、一日だけヘルシンキに戻って、めずらしく観光などをしてみた。といっても、ただブラブラと街歩きをしただけで、なにの珍しいこともないが、この写真は、その港に面したマーケットでフィンランドのB級グルメをやっつけているところである。いまやパクっと行こうとしているのは、小魚のフライで、イギリスではこれをホワイトベイトと呼ぶが、フィンランド語ではなんというか知らない。なかなかうまい。そのほかに、ソーセージを揚げたのやら、じゃがいもを揚げたのやら、あれこれ頗る脂っぽいので、じつはちょっとだけ食べたにもかかわらず、おおいに胃にもたれ胸焼けに苦しめられた。