2010年12月24日金曜日

白菜鍋

冬は鍋に限る。鍋は、まず体が温まる。野菜がたくさん食べられるので健康上にすこぶるよい。なおかつカロリーは大した事がない。この写真の鍋は、私が勝手に「白菜鍋」と名づけたところのもので、実は鳥の水炊き風の鍋である。土鍋に昆布と煮干しを数時間漬け置いて低温で出しをとり、水から鶏の骨付き肉を入れて次第に沸騰させることでスープをとる。こうしてあとは焼豆腐だの大根だの、いろいろな野菜が入っているのだが、この写真では見えない。すべてを入れて煮てから、その全体を覆うように山東菜(白菜)をたっぷりと載せてぐつぐつ煮てある。この真黄色な色の美しさ。こういう白菜は最近あまり青果店では見かけなくなったが、その風味、やわらかさ、そして甘味、癖がなく、最上等の白菜はこれである。漬物にして最高に旨い白菜だが、こうして鍋にしても一級である。あとはただこれをポン酢などで食べるだけであるが、鍋を煮ているだけで部屋中が加湿され、良い香りで満たされる。じつに鍋は徳の多い食物である。