2010年11月6日土曜日
観世宗家清和師との対話
絶好の秋日和の今日、日野にある実践女子大まで講演にでかけた。きょうのは、同大学の公開講座の一環であったが、『能と源氏物語』というテーマで、観世流第二十六世宗家観世清和師と御一緒に、能に見る源氏物語の世界をめぐって、話したり、舞ったり、対話したりと、盛りだくさんな一日となった。まず、私が仕舞『野宮』の解釈と概説をしてから、清和師が幽玄かつ蕭殺たる趣の仕舞『野宮』を舞われ、そして次は私の番で、能に見る源氏物語の世界について、平家物語などと比較しつつ、三十分ほど講演。ちょっと休んでから、こんどは同大学の田中英機教授を司会役として、鼎談の形で、一時間たっぷりと話をした。なかで、わざわざお持ち頂いた能装束の解説、また面を付けるところの実演など、ワークショップ的な趣向も交えつつ、清和師は、気さくに、面白い楽屋話なども聞かせて下さって、きょう聞きに見えた方は、きっと十分に楽しんでくださったことであろうと思われる。写真は、その鼎談のときの、清和師と私。