2010年11月18日木曜日

山荘の冬じまい

いよいよ冬の寒気が日本の上空にも流れ込んできて、北海道などはもう一面の雪とのニュースをテレビで見た。このままでは、山の家の水道が凍結するのも時間の問題だと思うのだが、これから十一月の末になると、とても忙しくて身動きが取れそうもないので、思い切って昨日、山梨県白州の山中にある山荘の冬じまいに行ってきた。さすがに山中にはいると、美しい錦繍の秋景色で、私の家のあるあたりは、とくに低山帯の落葉樹林ゆえ、その美しさも一入であった。さして大きからぬ山荘だが、これで全部掃除をして、蒲団などをしまって、水道一切の水抜きなどをして、しっかり戸締まりをして、というとやっぱり半日がかりの仕事であった。万一熊にでも出くわさぬかと、それだけが心配であったが、幸いにいまだに熊には出会わない。ただ、鹿、猪、狐、狸、猿、蛇など、いろいろな動物に遭遇したことがあって、ここはほんとうに自然が深いという感がある。この山荘も一時は売ってしまおうかと思ったけれど、やっぱりもう少し持っていることにした。これから源氏物語の仕事が一段落したら、ゆっくりこの山荘で疲れを休めることもあるに違いないからである。