さて、今年もまた、さる知友から、不知火をたくさん頂戴した。そこで、今年もまた、わが特製マーマレードを作った。どうも、ふつうにスーパーで売っているジャム類は、いまひとつ味に深みがないものが多く、マーマレードにうるさい吾輩としては、やっぱり自分で作ったものに如くはないと自負しているのであーる、エヘン。
このオレンジ色については、赤ワインを加えて煮ることで得られる。不知火はあのデコポンと同じものであるが、色はもっと白っぽい。しかし、それだとなんとなく色が物足りないので、私はいつも赤ワインを加えてこういう色につくる。皮は、よくよく洗って、表皮のあの黄色い薄皮を鋭利な包丁で薄ーくむいて……しかし、全部は剥かず、シマウマ柄のように、半分だけ剥いて作る。そうすると、苦味がちょうどよくなる。白い内側の綿のようなところはペクチンの宝庫だから、それは取り除いたりしてはいけない。今年も、例年のごとくとても美味しくできた。しかし、まもなくアメリカ孫どもがドヤドヤとやって来ると、このマーマレードもたちまち半分かたは食べ尽されてしまう。なに、そしたらまた作るまでのことだけれど。ああ、やっぱり自家製に限るなあ。