おかげさまで、この本も発売早々ご好評を得て第二刷となった。この、本の売れない時代に、まことにありがたいことである。
リンボウ先生の写真日記 写真をクリックすると拡大して見られます。
先に檜書店から出した新刊書『謹訳世阿弥能楽集(上)』について、ちょっと一言著者のことばをYouTubeにアップしてほしいと檜書店からの依頼を受け、ごらんのような動画を作りました。撮影者もおらず、私がただ一人で、iPadをセットし、独白のスタイルで少々かたってみましたので、もしよろしければぜひちらりとごらん下さいませ。
こちらのURLで、YouTubeの動画をごらん頂けます。
どうもヒゲを落とすと、すこし若く見えるのは良いとして、息子と良くにているとか、孫の次男坊エイサとそっくりだとか、いろいろに評判されております。かつて35歳でイギリスに渡ったときには、ヒゲは落としていましたが、するとボストン夫人に、「あなたは19歳くらいに見えるわね」と言われたものでした。イギリス男の三十五歳はもっとずっとオッサンくさいもので、よほど若くみられたものです。
めずらしいツラつきなので、ここもと写真に撮ってお目にかけること然り。
私は手紙を書くときに、いつも手書きではなくてコンピュータで印字したものを差し出すのだが、それはひとつには私の字は読みにくいと多くの人に言われる関係で、まずはきちんと読めることが大切だと思うからである。書くということについては、それが手書きであろうと、コンピュータ印字であろうと、心を込めて書くという一点では、少しのかわりもない。ただし、手紙には、かならず自筆のペン書きのサインを入れることは勿論である。そうして、ただの印字便せんだけではなくて、かならずその便せんを四つに折って、自作のカードに挟んでお出しすることにしている。そのカードは、すべて私が自分で描いた絵をあしらったもので、何種類かを用意してあり、用途や季節に応じて適切なものを選んで使う。この度、また新しいカードを作成したので、ここもとお目にかける。これはイギリスの地方都市でみかけたチューダー様式の建築で、ハーフティンバーというスタイルのもの。おそらく16世紀くらいの古い建築だと思うけれど、イギリスでは別に珍しくはない。それをペン画に描いたものを、スキャンしてデータ化し、自分でこういうふうにデザインしてカードに作るのである。これまたなかなか楽しい手仕事である。
『源氏物語』は、非常に長い、またさまざまの要素が錯綜した作品ゆえ、ざっと一読しただけでは見えてこないところも多い。そこを、テーマを分け、ひろく作品全体を見渡しながら、この偉大なる作品の読みどころを考え、どう読んだら面白いところがくっきりと腑に落ちてくるかということを、私なりに縦横に論じたものである。いや、論じたといっても、学術論文のように堅苦しいものではなくて、気軽な読みものとして読めるように、誰でも理解できるように優しく楽しく書いたものである。ぜひ、ご一読をいただければ幸い。