2015年9月15日火曜日

戦前戦後、歌の教室、東京公演


◎おかげさまで、このコンサートのチケットは完売となりました。ありがとうございます。

つづいて、12月16日水曜日に開催いたします、『戦前戦後、歌の教室』東京公演のおしらせです。
 去年から、金沢の外科医にしてテノール歌手という北山吉明ドクターと私と、二人の歌の演奏会をやってきましたが、とくに今年の五月二十日に開催した、『戦前戦後、歌の教室』というコンサートが大変好評で、ぜひ東京でもやってほしいというご希望が寄せられたのに勇気づけられて、えいっと思い切って東京公演を企画しました。二人とも超多忙な毎日を送っていますが、そのなかでも、歌は人生の輝く星、というような思いで、こんどは診療の合間を縫って北山ドクターに東京へおいでいただき(水曜日は休診日なので)おおいに熱唱しようということになりました。曲目は金沢でのそれに準じますが、一部変更があります。『朧月夜』『汽車ポッポ』『蛙の笛』など戦前戦後の懐かしい童謡から、戦時中の軍歌『月月火水木金金』『空の神兵』などを経て、戦後の歌謡曲『憧れのハワイ航路』『山の吊橋』などにいたる歌の近現代史という趣です。そしてまた、戦前戦後の日本歌曲『まちぼうけ』『お菓子と娘』『落葉松』『くちなし』に至る、まさに歌の教室。私共の歌談義を含めてたっぷりと語り、かつ歌いたいと思います。ソロもありデュエットもあり、さまざまです。席はわずかに80席しかありませんので、お早くお申込みください。お申込みは、
 林 望事務所 電話 042-386-3985     FAX 042-386-2428
 北山クリニック 電話 076-263-2400    FAX 076-263-2366
又はメールで
 kikurik@blue.ocn.ne.jp (林 望事務所)
までおねがいします。

タンゴの演奏会へのお誘い

さて、いよいよ夏も終わり、芸術の秋、音楽の秋、であります。
 まずは11月22日の日曜日に、ごらんのようなコンサートをいたします。もともとタンゴ・マドンナは、安田紀生子さん(ヴァイオリン)、賀川ゆう子さん(ソプラノ)、二宮玲子さん(ピアノ・編曲・作曲)の三人が結成した、クラシック音楽のプロたちによるタンゴユニットなのですが、かねて二宮さんとは、オペラ『MABOROSI』での作劇・作曲でご一緒したというご縁もあり、このユニットのレパートリーに日本語の詩を付けてほしいということでお手伝いしたところ、それならついでに歌ってみてはどうかということにもなり、先日、7月18日に、荻窪のサロンで試演ライブをやったところでした。
 その旗上げの本公演が上記のコンサートで、私も二、三曲ヴォーカルでも参加することになっています。今のところ、確実に歌う曲目は、カルロス・ガルデルの『Por Una Cabeza』邦題は『こいつぁだめさ』として、自ら訳した日本語詩で歌います。また、アストル・ピアソラの『リベルタンゴ』にも、日本語の詩をつけ、これは賀川さんとのデュエットで歌うことになっています。現在、他の曲も作詩中で、もう少し曲目が増えるかもしれません。ともあれ、ちょっと都心からは離れていますが、日曜日ですので、郊外散歩かたがた、ぜひ聞きにおいでください。お問い合わせは、
  090-5767-7305 安田さん
  090-5438-7538 賀川さん
 もしくは、当林望事務所までお問い合わせください。

2015年9月5日土曜日

新秋の信濃路



 夏じゅう平家物語と格闘していた信濃大町の山荘での生活も終え、昨日東京に戻ってきた。やはり信州から戻ってくると、東京の空気はどんよりとして蒸し暑く重い。
 もう信州の野はすっかり秋の佇まいで、じつに美しくどこか寂しげであった。上の写真は、信濃大町から山道を辿って長野のほうに少し行った山中の村、美麻(みあさ)のそば畑である。いまは蕎麦の真っ白い花が盛りで、その清潔な美しさは比類がない(私は一面のラベンダー畑だの、芝桜の丘、なんてのにはまるっきり何も感じないのだが、こういう風景には非常に感銘を受ける)。以前は蕎麦も輸入ものが多かったかと思うが、近年は信濃はどこもここも蕎麦畑が増えた。おそらく蕎麦の自給率もかなり改善されたことと推量される。これには、地粉での手打ち蕎麦店が夥しく増えたことや、蕎麦を食べる人の口が肥えて来たことも与って力があるのであろう。この白い花から香り豊かな信濃の蕎麦ができる。秋は新蕎麦の季節でもある。
 下の写真は、もう少し長野に近い山奥の鬼無里(きなさ)村の風景である。いままで鬼無里は音にのみ聞いて行ったことがなかったので、今回一人山道を運転して初めて見参。山奥だが、なかなか素敵なカフェなどもあって、よいところだった。その村の外れの道ばたでは、もうススキがさかんに穂を風に揺らせていた。ちょっと前までは、日本国中セイタカアワダチソウなんて外来植物が幅をきかせていたものだったが、最近はまた段々ともとのススキの野に回帰してきたような気がする。やはり秋はススキとアキアカネである。
 清爽な空気が、はや秋冷という感じになりつつある信濃を後に、東京にもどって、はやくも信州を懐かしんでいるところである。