2011年6月28日火曜日

WWFの署名活動にご賛同ください

 イギリスに発して、世界の自然保護のために広い活動をしているWWF(World Wide Fund for Nature)が、日本での原発全廃を求める署名活動をしています。これはインターネットで署名をできるシステムですが、日本の人口の1%、120万人の署名を現在募っているところです。今日本は、脱原発の運動と、それを阻止してあくまでも原発で利益を追求しようとする勢力が綱引きをしています。私は、こうした運動を政治的に左翼と右翼との対決ということにしてはいけないと考えます。イデオロギーに関係なく、この日本の美しい国土や文化を、原発の解決不能な危険から守り、子々孫々に伝えていくことが、私どもの使命だと考えます。それには、デモなどの運動もさることながら、こうした世界的バックグラウンドをもった、善意の組織の、整然たる署名運動に参加して、私どもの安全への志と、国を愛する心をしっかりと表明していくことが必要かつ有益だと思います。
 どうか、皆さま、右の人も左の人も、女も男も、老いも若きも、ともかく一人でも多く、このWWFの署名活動にご賛同くださいまして、正しい声を政治に反映させるよう、お力をお貸しください。
 この署名は、
 http://www.wwf.or.jp/activities/2011/05/986120.html
 からお入りください。

2011年6月14日火曜日

謹訳源氏物語 第六巻

 この震災などのせいもあって、やや進行が遅れていた『謹訳源氏物語』第六巻が、6月15日に刊行となり、店頭に並びます。
 多くの読者の方々、大変にお待たせして申し訳ありません。
 第六巻は、若菜(上・下)だけで一冊です。この若菜の巻は、源氏物語のなかでも、とりわけ盛りだくさんな、そして面白い巻で、普通の巻の五帖から六帖分ものヴォリュームをもった、ちょっと独立した長編小説という感じがあります。
 とりわけ、朱雀院の鍾愛する第三皇女、女三の宮の源氏への降嫁と、柏木の衛門の督の道ならぬ恋、また、源氏の最愛の人紫上の重病、そこへまた六条御息所の亡霊の出現、そして朱雀院の出家、さらに女三の宮の不義の子懐妊やら、柏木の懊悩やらと、ほんとうに奥行きの深い、また文学的にも読みどころの多い巻です。
 前巻に引き続き、第六巻も、サイン入りの本をネット販売いたします。くわしくは、本HPの「最新情報」のところをご覧下さい。
 ぜひ引き続き御愛読のほど、お願い申し上げます。

2011年6月13日月曜日

楽器博物館

 日々源氏物語の書き下ろしその他の仕事で忙しいなかにも、やはり音楽は、廃する事のできない心のよりどころである。
 さる8日に、浜松市楽器博物館で催された『イングランド麗し---吟遊詩人の歌と変奏曲---』というコンサートに、ちょっとだけ賛助出演してきた。このコンサートは、このほど同博物館からリリースされた同名のCD制作発売を記念して催されたもの。CDは、同館の所有するイギリスの名器、カークマンのハープシコード(チェンバロ、1791)と、キーンのスピネット(18C初期)のオリジナル楽器による演奏を水永牧子さんが聴かせ、また広瀬奈緒さんがイギリス仕込みの清澄な歌声を以て和する。博物館の展示室で催された演奏会には、私も、ほんのちょっとだけお手伝いに出てイギリスの古典的音楽の世界についておしゃべりをした。ついでに、アンコールの時に一曲だけ、水永さんの伴奏で、広瀬さんと『リンデン・リー』(R・ヴォーン=ウイリアムス)のデュエットを歌わせていただいた。写真は、そのデュエットの場面。贅沢な楽器と、贅沢な演奏家たちによる、楽しい演奏会であった。(photo=浜松市楽器博物館提供)

2011年6月10日金曜日

グリーンカーテン

 さあ、いよいよ夏がやってくる。この酷暑の季節を、なんとか節電しつつ乗り切るためには、あらゆる智恵を使わなくてはならぬ。そのために、まず、私は家中ほとんどの電球をLEDに換えてしまった。ただ、メインの居間の天井付けのライトだけは、蛍光灯なのでなかなかLEDには変更しがたく、しかし、このシーリングライトがたいそう発熱してたださえ暑い部屋を非常に暑くしている。そこでそのプラスチックのカバーを外して裸電球状態にしたら、熱がこもらなくなって明らかに涼しくなった。しかも四つある円形蛍光ランプのうち二つをはずしてしまったが、それで、カバーがないから充分に明るい。これでさらに節電と同時に室温を下げることに成功した。このために冷房が節約できる。このカバーつきの天井燈などは、まことによろしくないもので、見た目は格好悪いけれど、当面裸電球状態で暮す事にした。いずれ蛍光灯対応のLEDがもっと1/5位に値下がりしたら(現状は一本一万円くらい)それも考慮する。もっとも器具全体をLEDのそれに交換すべく電気屋さんに頼んでいるのだが、もう何ヶ月も来てくれない。どうやら電気工事に忙殺されているらしい。さらに、冷房に換えて、シャープの冷風除湿器というものを試験的に導入することにした。また、ベランダには、ゴーヤのグリーンカーテンを設けるべく、おおいに汗を流し骨を折ってこれを設置した。このゴーヤは恐ろしいほどのスピードで生長するので、見ていて大変に楽しい。
 こうして、あらゆる努力をしてすでに15%程度の節電は実現していると思う。このように私どもは充分な智恵を使って節電できるので、原発だけはどうしても完全廃止に向けて舵を切ってもらわなくてはならぬ。すでに欧州をはじめとして、世界は脱原発に向けて粛々と動き出している。それをいろいろな危機意識など煽って原発を維持推進しようとしているのは、要するに政界と官僚世界の利権の亡者たちの既得権益保持と自己保身のための企みにほかならぬ。心なき政治家たち、また喪志の官僚たちよ、よろしいか、私ども国民の志と智恵をばかにしてはなるまいぞ。やがて手痛いしっぺ返しを食うことになることを、よくよく肝に銘じておくがよい。