2010年9月6日月曜日

穴子のお寿司

 こう暑い毎日だと、ご飯はすっきりさっぱり、寿司飯が咽喉を通りやすい。と思っていたら、渡りに舟、炭屋の穴子を下さった方があって、さっそくこれを以て穴子の混ぜ寿司を作ることにした。この場合は、穴子の風味を生かすために、あれこれと具は入れずに、さっぱりした仕立てにしたい。そこで、通常のごとく酢飯を切って(私の酢飯は、米二合に対して、酢は二勺、そこへ砂糖大さじ一杯半、塩小さじ一杯程度、これをよくとかして、炊き立ての飯にふりかけ、飯台でよく切りまぜてから、一切煽いだりせず、しずかに寝かせて自然に冷ます。そうすると飯はしまってすっきりした寿司飯になる。これは寿司屋の寿司飯よりもずっと薄味)、具は軽く炙って一口に切った煮穴子、小四本。三つ葉一束、青じそ十枚ほど。三つ葉はザク切り、シソは繊切り、そして軽く混ぜて食べる。ただこれだけのことなのだが、じつに旨い。飯三膳は軽く進んでしまう。きょうはそこへ、大根とセロリのマリネサラダ、椎茸と焼き豆腐の澄まし汁、まずは気持ちのさっぱりする夕食であった。