2012年3月1日木曜日

大雪

 昨日、二月二十九日は、未明から雪が降り出して、朝目が覚めると、辺り一面みっしりと雪景色であった。
 考えてみると、これ「2.29」で、三日早ければ、あの歴史上の大事件二二六事件の日と同じであったな、と妙なことに感心した。
 こうやって写真に撮ってみると、なんだか二二六事件の朝、みたいな感じすらする。きっとこういう大雪の景色のなかを、蹶起将校らは軍用車で雪を蹴立てて師団司令部を出発したのであろう。
 しかし、二二九の大雪は、平和無事で、こののんべんだらりとした政治の体たらくに蹶起する軍隊もなく、ただ静かに暮れていった。
 私は、一日書斎に篭城して、ひたすら源氏の仕上げに腐心していたが、どうも巻爪が痛むので、近所の外科に行って、生爪を切除して貰ったのは、はなはだ痛くて閉口であった。ただ、こんな雪の日には、お年寄りは家から出ないとみえて、医者は閑古鳥が鳴き、外来患者は私一人で、なじみのK先生は、あっというまに、麻酔もなにもなく、よく切れる外科用鋏で巻いた爪をズカズカと切ってくれた。まずちょっとした拷問という感じではあったが・・・。呵呵。