この十月は、私にとっては新刊のラッシュ状態で、NTT出版か
ら『日本語は死にかかっている』という本を出してサイン会をやっ
たことは既述の通りだが、ほぼ同時に、朝日出版社からは、この写
真の『文章の品格』という本をだした。この本は、しばらくまえ
に、NHK教育テレビで放送した番組用に書いたテキストを、大幅
に加筆修正したもので、全体として品格ある文章を書くための心
得、あるいは原則、といたようなことをテーマとしている。もとも
と放送用のテキストなので、ごく平易な文章で、誰にも分かり易
く、実践しやすく、ということを意図して書いてある。この際、ぜ
ひとも、この両著を併せ読んでいただくことで、話し言葉と書き言
葉と、両方とも品格ある日本語が使えるようにと願っているところ
である。いずれもそろそろ一般書店店頭に並ぶころかと思うので、
手に取って御覧いただければ幸い。十月はあと二冊、全然違うジャ
ンルの拙著が出る予定だが、それはまたいずれ。