2009年1月1日木曜日

謹賀新年

とうとうまた新しい年がやってきた。
あけましておめでとうございます。
さて、この写真は、今を去る二十五年前、私どもが一家してケンブ
リッジに住んでいた時分の、五月の休日の一コマである。ケンブ
リッジから車で三十分くらいのところに、ウィッケン・フェンとい
う湿地公園があって、そこはかのナショナルトラストが所有管理し
ている自然公園である。ケンブリッジ時代には、よくこうして家族
四人で近在のあちこちへ歩きにでかけた。手前にいるのは息子で、
当時小学校三年生、妻の隣にいるのが娘で、もうすぐ五歳になろう
かというところである。この娘が去年の九月に男の子(私共にとっ
ての初孫)を産んだのである。近頃はどういうわけか、ケンブリッ
ジ時代の写真を眺めては、昔を懐かしむ時が多い。あの頃は、家族
がもっとも家族らしく、幸福な日々だったなあと思うのだ。この写
真なんかも、そういう家族の空気がよく写し取られている。妻も、
「あの頃はいちばん楽しかったわ」と、いつも言う。そういう時代
があったことを、私は幸いなことであったなあ、と今にして思うの
である。年頭に当たって、ちょっとそんなことを思った。