2009年12月29日火曜日

書誌学の弟子たち

連日の源氏三昧のさなか、忙中閑在りというわけで、きょうはかつて(もう二十年の昔になるのだが)上智大学の大学院で、書誌学を講じたときのなつかしい教え子たちが、私を囲んで還暦を祝う(ひやかす?)会をかねての、書誌学同窓会を催してくれた。新宿のさる料理屋で、一夕おいしい料理をぱくつきながら、なつかしいなつかしい話しに花が咲いた。みなそれぞれの場所で活躍していて、なかには私が教えた書誌学を忠実にまたそれぞれの教務先で学生に教えているという嬉しい報告もあった。教師という仕事は、基本的にはあまり儲からない職業であるが、お金には替えがたい、こういう「教え子」という宝を手に入れることができるのは、なによりのこと。きょうのように、それぞれ活躍している弟子たちが集まってくれると、まことに教師冥利に尽きる思いがする。