2008年7月20日日曜日

ムツゴロウ

 熊本県立劇場で講演の翌日は、あまり天気が良くなかったけれ
ど、不知火海のほうを走り回った。以前このあたりを歩いたとき
に、広々とした干潟に、無数のムツゴロウの大群を目のあたりにし
て、言い知れぬ感動を覚えたことがある。あの風景にもう一度見参
したいものと思ったのだ。が、数年前に目睹したその風景のあたり
は、今新しくコンクリートの堤防が出来ていて容易に浜には近寄れ
ないようになっていた。しかし、その代わり、その直前鹿児島本線
松橋(まつばせ)駅の南東、大野川の川床の泥濘のなかに、たくさ
んのムツゴロウが元気に走り回っているのを発見。よくみるとシオ
マネキもいる。このあたりは不知火海が満潮になると海水が入り込
んでくるのであろう。干潟は生物の宝庫、生態系の教科書のような
ところである。どうかこういう生態系は、子々孫々の時代まで元気
な状態で残してほしいものだと思う。