2008年7月21日月曜日

田園の美

熊本から帰ってくる日、熊本空港の近くで撮影した写真である。
もともと、私は日本の風景のもっとも美しいものは、稲田である、
と思っている。春の代掻きから、やがて田植え、青々と葉が伸び、
酷熱のなか穂に花が咲き、爽秋の空のもと黄金色に色づく。さら
に、刈った稲を野に掛けたり積んだりして干す(稲塚、稲村、はさ
がけ、棒かけ、等々地方によりスタイルにより色々な呼び方があ
る)秋景色。それから点々と刈り後の残る晩秋の田、やがて雪が降
り、また次の一年を待つ。そういうことが年々に循環して日本は美
しい四季を迎え送りしてきたのだ。この青田の豊かな風景を見よ。
こういう好風景の中に身を置くと、こころがしっくりと落ち着い
て、ああつくづく瑞穂の国に生まれてよかったと思うのである。